ゴルフコース Vol.19 千葉カントリークラブ 野田コース
暑さが和らぎはじめた9月上旬、千葉県野田市にある「千葉カントリークラブ 野田コース」へ出かけた。ここ千葉カントリークラブは、開場70年余りの伝統と格式を備えた千葉県を代表する名門コースの1つである。梅郷・野田・川間の3コースを有し、63ホールで構成されたゴルフ場であり、ここは日本初の株主正会員制ゴルフクラブとしても知られている。コースはそれぞれに味わいが異なる難コースであり、梅郷コースは各種トーナメントが頻繁に行われ、野田コースは日本初の林間コース、川間コースでは2024年に「日本シニアオープン選手権」を開催予定である。チャンピオンティからは梅郷は7083、野田7058、川間(東・南)7031ヤードであり、共にPAR72である。そのメンテナンスや管理、サービス共に最高レベルであり、プレイヤーを飽きさせない至極のコース設計になっている。


今回、小生がプレイをするのは野田コース。野田コースは、霞ヶ関カンツリークラブの創始者でもあり、霞ヶ関CCの東コースを設計した、設計家の藤田欽哉氏が手がけたコースである。距離は決して長くはないが完全なる林間コース。グリーンはどのホールもほぼ砲台のため、しっかりとした距離のコントロールが求められる。林を避けながら距離・方向性をコントロールする力が必要になってくる。

プレイ当日の天候は晴れ。風は心地よく吹く程度で最高のコンディションであった。スタートは370ヤード パー4のアウトコース。1番ホールで放ったドライバーはフェアウエイ真ん中にナイスショットであった。続く2打目は残り130ヤードを9番アイアンで見事グリーンセンターにナイスオン! 2パットのパー発進! ヨシ、本日はまずまずのスタートである。
小生は朝のパット練習をしない主義である。それは何故か? パットのフィーリング、特に距離は「距離勘」と言われるが、小生はこれを最重要視しているからだ。練習グリーンは沢山の人に踏まれ、本番グリーンと設定が異なっていることが多い。朝一番の自分の勘を信じているので、敢えて練習はしないのである。自分の「距離勘」を頼りに、3ホール程度で微調整をしていくスタイルを長く実践している。これが正しいかはわからないが、これは自分の流儀なのである。
“Putting is like wisdom-Partly a natural gift and partly the accumulation of experience”
“パッティングは知恵のようなもの。一部は生まれつきの才能で、一部は経験の蓄積である。
アーノルド・パーマー

前半はハーフ13パットの44回。中々上出来である。バックティーからのプレイであることを考えれば、文句なしの出来と言えるだろう。昼食は野田コースお楽しみの中華で攻めてみた。銀座「維新號」が作る中華はさすがに美味い。午後スタートの10番ホールは410ヤード パー4、かなりハードな距離設定だ。ドライバーの復調もあり、フェアウエイセンターに230ヤード付近、残りは180ヤード強。7番ウッドで放ったショットはグリーン右に外れ、拾ってボギー発進。午後のハーフは12パット、上がって42回なので合計は86ストローク。

ここのところの小生の不調は「ゴルフおやじ38のゴルフ探訪記」を読んでくださっている方はご存知であろう。練習を積んでこの不調を切り抜けたと言いたいところだが、なぜか9月、10月は調子がいいのである。芝? 天気? 気温? 何が理由なのかはよくわからないが、調子がいいと気分も良くなる。つい「ゴルフに近道は無い」という言葉を忘れて、上達の過程をショートカットできたとつい喜んでしまう。ここが小生の悪い癖である。

千葉県北西部近辺にはいいゴルフ場が沢山ある。以前この地に「柏ゴルフ倶楽部」があったことを覚えている人はいるだろうか? 1961年9月開場、2001年9月30日閉場、約40年間続くゴルフ場であった。小生は1990年代に数度プレイをした事があるが、フラットで松林に囲まれた、趣のあるいいコースであった。現在は柏の葉キャンパスに吸収されていて、その姿は何も残ってはいない。都心から近く、名門と呼ばれるゴルフコースが閉鎖になる事は想像していなかったので、閉鎖を聞いた時には本当に驚いてしまった。経営難で閉鎖するケースは多々あるが、街づくり開発のために名門コースが一瞬にして消えていくのは、なんとも切ない。今後は「柏ゴルフ倶楽部」のような出来事が起きないことを切に願いたい。

38こと、宮本光広 書斎のゴルフ.com管理者。仕事で年間70ヶ所以上のコースをプレイ。北は北海道から南は沖縄まで巡り、観察&プレイをしている無類のゴルフ好きおやじである。アマチュア目線で見た、ゴルフ場雑観「ゴルフおやじ38のゴルフ場探訪記」を不定期投稿。カレーとトンカツの味にはうるさいカレー&トンカツ、マニアでもある。