YNGゴルフ研究会書斎のゴルフ(2022年1月24日UP)

スウィングとストロークの原理原則N0.4

頭と上体の左流れがミスを生む

頭が左に流れると、背骨(上体)も左に流れて、肩が開きます。そのために低いヒッカケかスライスになります。それを嫌がるとクラブを極端にインサイドアウトに振って右へのプッシュになります。

 初心者からシングルゴルファーに至るまで頭と上体が左に流れない(突っ込まない)ゴルファーをあまり見かけることはありません。以前練習場で前後の打席20人ほど観察したことがあります。頭が左に流れていない人はゼロでした。また、ある競技会でスターターをやったときに約40人(10組)のティーショットを観察したことがあります。そのうち頭が左に流れていない人はせいぜい10人ほどでした。競技会ですからほとんどがシングルプレーヤーです。しかし、現実はこんな感じなのです。

頭と上体が左に流れるとどんなショットがでるか

頭(スウィングプレーンの中心)が左に流れると、背骨(上体)も左に流れます。するとスウィングプレーンは斜め左に傾いた円軌道になります。スウィングプレーンが左に流れて傾くと最下点も左に動きます。その結果次のようなショットになります。

〇球が低い  :スウィングプレーンの最下点が左にずれて、ヘッドが上からあたってロフトが減るため。トラックマンで計測するとほとんどのアマチュアのドライバーの入射角(アタックアングル)はマイナス(ダウンブロー)になっています

〇球が飛ばない:インパクトのヘッドはアウトサイドインのダウンブローになり、スピン量が増えるために飛距離は伸びません

〇スライス  :スウィングプレーンがアウトサイドインのカット軌道になるため

〇ヒッカケ  :同上

これを手や腕で修正しようとすると、次のようなミスが出ます。

〇右へのプッシュ:スウィングプレーンを手と腕でインサイドアウトに振るため

〇ダフリ    :球をすくい上げよう、ボールを真っすぐに飛ばそうとして、右手でしゃくり打ちになるため

頭と上体が左に流れると、こうしたミスの繰り返しになります。結局、頭と上体が左に流れる(突っ込む)と、ショットをコントロールすることができなくなってしまいます。

 アマチュアは、よく“振り遅れ”ということが指摘されます。実は、振り遅れの多くは振り遅れではなく、“頭と上体の左流れ(突っ込み)”という現象なのです。これを手と腕の振り遅れと勘違いすると、対処法が全く違ったものになります。

振り遅れの手と腕の対策は、クラブヘッドを閉じて構える(≒フックグリップにする)、クラブを速く振る、右手を返すということがアドバイスされます。しかし、ヘッドを閉じてもスウィングプレーンは左に向いたままで、手と腕を速く振ろうとすると下半身が止まる、クラブを速く振ろうとすると下半身が止まり、右手を返すとダフルことになってしまいます。したがって、頭と上体が左に流れると何をやっても根本的な修正はできません。

この頭と上体の左流れに対応するために、多くの人がアドレスしたときのボールの位置を左に置き過ぎる傾向があります。ドライバーでいえば左足かかと線上ではなく、左足親指線上だったりします。それではますます頭と上体の左流れを助長します。アイアンでも同じような感じでそれがアプローチまで影響します。アプローチのダフリとトップはほとんどこれが原因です。

スウィングの原理原則は円運動です。円運動には中心があります。中心が動くと円が歪むためにいかに中心を維持するか、つまり頭を動かさない(左に流さない)かがスウィングの肝と言えるのではないでしょうか。振り遅れの根本的な原因は頭と上体の左流れ(突っ込み)で、頭と上体を左に流さないことが根本的な対策になります。

頭と上体の左流れを防ぐ練習法

〇セットアップ(スタンス・アドレス・ボールの位置)をしっかりチェックする

〇特にボールの位置は、アライメントスティックやクラブなどで位置を決める(地面にあるボー

ルはFWからウェッジまですべてスタンス中央に置いてハーフショットしてみる)

〇壁に頭を付けてシャドウスウィングする

〇ショートゲームとアプローチを徹底して練習する

〇特に30Yのアプローチで頭の高さを超えない低い球を練習する

〇フルショットは練習の10%以内にする。90%はハーフショット

〇他の人に頭をクラブなどで抑えてもらう

〇プロのアドバイスを受ける

渋野日向子練習
片山晋呉練習

 頭を壁につけたシャドウスウィング 中部銀次郎は周りのすべての人にアドバイスしていた

中部銀次郎は「スウィングで大事なことは、たった二つです。バックスイングで右腰が右へスウェイしないことと、スウィング中頭を動かさないことです」と語っています。

「ステイ・ビハンド・ザ・ボールスイング中、頭はボールの後方にある。スイングの最中に、頭を動かさないチャンピオンがいるなら教えてください。そんな人はいないのです。誰だって頭を動かしています。

 偉大なプレーヤーは皆、インパクトの前か最中に少しだけ頭を後ろに動かします。しかし、前には決して動かしません」とハーヴィー・ペニックが語っています。

 手や腕の使い方ばかりをチェックしていても、上達しません。頭を左に流さないこと1点だけを追求してみてはいかがでしょうか。嘘のようにスムースで力強いスウィングになります。

文・柳生田幹久

YNGゴルフ研究会 書斎のゴルフSpirits 2022

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