飛ばしの思考其の7(2022年5月23日UP)

「敢えて飛ばさずに相手の後ろから攻める。

何回かやれば飛ばしの無意味さがわかる」

 飛距離の出るゴルファーはセカンドショットを後から打つので有利と言われることが多い。飛ばないゴルファーが先に打つショットを見て、届かなければ上空はアゲンストの風が吹いているとか、意外とグリーンまで上っているのかもなど判断ができ、それによって使う番手を選ぶことができるからだ。

 しかし、中部さんは飛ばないゴルファーも有利なことがあると言う。

「飛ばないから飛ぶ人よりも先に打つわけですが、そのショットがピンに寄れば、後から打つ人はプレッシャーがかかる。もっと寄せようとしてミスを犯したりするわけです」

 確かに飛ぶ人は自分が後から打つので有利と思っているから、先に打つ飛ばない人がしっかりグリーンをとらえれば焦りが出るかもしれない。

中部銀次郎

「飛ばない人は飛ばないだけに曲がっても大した曲がりにならず、フェアウェイをキープしやすい。飛ぶ人は同じくらい曲がっても飛ぶだけにラフまで飛んでしまったりする。当然、フェアウェイから打てばボールが止まるだけにグリーンにオンする確率は上がる。ラフから打てばフライヤーしてグリーンオーバーということにもなりかねない。寄せもしにくいからボギーやダボにもなる。フェアウェイなら平坦なところから楽に打てるけど、ラフなら斜面もあるし、もっと曲げれば林やクロスバンカーにも入る。飛ばない人には飛ばない有利さがあるんです」

 なるほど、確かにそうだ。

「だから、私は敢えて飛ばさないようにしたことがあります。相手が飛ばしたところよりも少し後ろにボールをキープします。そうして先にグリーンをとらえる。相手にプレッシャーを与えるわけです。それをずっと続ければ、相手は必ず崩れます。私のほうは飛ばさないというだけで余裕が出ますので、いつもフェアウェイをキープできる。飛ばさないだけでマッチプレーに勝つことができるんです。それに、飛ばさないことの有利さをしっかりと学ぶことができます」

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