YNGゴルフ研究会書斎のゴルフ(2022年6月20日UP)

ゴルフの方程式

セットアップとグリップの項を解く その2

スウィングのグリップの解

ベン・ホーガンの『モダン・ゴルフ』の表紙はグリップをしようとする彼のイラストです。そして、第1章は「よいゴルフはよいグリップから始まる」という文章から始まります。ホーガンはそれほどグリップにこだわっていました。彼はフックに悩んでいたために、その解決策としてスクウェアグリップにしたと言われています。

日本では陳清波がフックグリップをスクウェアグリップに直したひとりです。

 グリップにはスクウェアグリップ、ウィークグリップ、フックグリップなどがあり、オーバーラッピング、インターロッキング、テンフィンガーなどのタイプがあります。初心者はとりあえずということでオーバーラッピングを習うことが多いのではないでしょうか。グリップはゴルフの究極のテーマと言われるくらい奥の深いものですが、アマチュアの場合、ある程度球が打てるようになるとグリップへの関心がなくなってしまうようです。その後、適正なグリップに修正することには大変な努力が必要になります。アマチュア同志が教えあっている光景を目にしてもグリップの話はほとんどありません。

レッスンでは標準的なグリップはこんな感じにするというアドバイスがあります。はじめのうちはそれでもいいのですが、本当はグリップがそんなに簡単なものではないことははっきりしています。

 ブライソン・デシャンボーと渋野日向子のアドレスとグリップはハンドアップとハンドダウンのアドレスの代表的な例です。これだけグリップの位置が違えば当然グリップも違います。

グリップこそ人それぞれに応じたものがあるのではないでしょうか。その主な要因は体、運動能力、セットアップの違いとクラブ特性の違いではないでしょうか。

 横田真一は、学生時代からロングサムのグリップを直すようにアドバイスされ、ショートサムにしようと試行錯誤したそうです。その結果、腱鞘炎になりシード落ちしてしまったといいます。そのころ廣戸聡一が提唱する4スタンス理論でロングサムが自分に合っていることがわかり、元に戻したそうです。

 グリップは体、クラブ、セットアップ、スウィングの特徴によって人それぞれです。グリップは何をポイントに考えるべきでしょうか。グリップは体で作ったパワーをクラブヘッドに伝え、インパクトではクラブフェイスがスクウェアになることです。

グリップの役割

〇スウィング中クラブを支える

 〇インパクトでクラブヘッドがスクウェアにボールにあたる

グリップはインパクトでスクウェアにボールにあたることがポイントです。インパクトの形をつくってクラブフェイスがスクウェアになるようなグリップを見つけてはいかがでしょうか。そして、最も肝心なことはグリップに力を入れないことです。

(・・・次号に続く) 文●柳生田幹久(書斎のゴルフWEBスタッフ)

YNGゴルフ研究会 書斎のゴルフSpirits 2022

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