YNGゴルフ研究会書斎のゴルフ(2022年7月25日UP)

ゴルフの方程式を解く 

ゴルフの方程式の分解と統合

 ゴルフは方程式を解くことでレベルアップできます。

ゴルフ=体・メンタル×クラブ×マネジメント×セットアップ・グリップ×スウィング×エチケット・ルール

 ところが多くのアマチュアは、ゴルフ=スウィング=手と腕の使い方 と安易に考えがちです。その誤解の結果、ゴルファーの70%の人が100を切れないというのが現実です。

 先日Sさんが新しいドライバーを買ったので見てくれと言われました。スウィング・ショットはとてもいい感じです。7年ほど前のドライバーも『XXIO』でしたが、新しい『XXIO』の方がスウィングがスムースでミスショットが少なくなりました。

 ドライバーの後でUTを打ってもらうと初球でトップしました。もともとUTは得意クラブだったはずなので新しい『XXIO』をチェックすると、以前のものよりちょっとだけ重かったようです。そこでUTにシャフトとヘッドにそれぞれ1.5gと0.5gの鉛を貼って打ってもらいました。「どうですか」とお聞きすると「こっちの方がとても打ちやすい」と言ってナイスショット連発です。

 普通ならこれをスウィング、特に手や腕の使い方で対処しようとしますが。たった2gの鉛でスウィングがスムースになり、ショットはいい感じになりました。逆に言えば、適正ではないクラブ、バラバラなセッティングではいつまで経ってもクラブごとにスウィングを変えなければならず、手や腕で調整することになり、スムースなスウィング、ナイスショットは望めないのです。これがゴルフの方程式から導きだせる解の例です。

ゴルフの方程式を分解して考える

 ゴルフ方程式は分解して考えると理解しやすくなります。ゴルフをプレーするためには、前提条件と必須条件があります。

ゴルフプレーの前提条件(プレーする前の準備)

  1. 体・メンタル
  2. クラブ
  3. エチケット・ルール

以上が前提条件になります。これらのどれが欠けてもいいゴルフゲームはできません。しか

し、多くのアマチュアはこれらの前提条件を軽視しているのが現実です。いいゴルフをするために、レベルの差はあってもこれらの前提条件をもう一度チェックする必要があります。それだけで、ゴルフのレベルがアップして格段に目標達成に近づきます。

ゴルフプレーの必須条件(プレーするための準備からスウィングという動作へ)

 コンペで友人のN君がアプローチの練習をしていました。「アプローチがダフってばかりいる。どうしたらいいか」と聞かれ「ちょっとだけボールから離れて構えるようにしてみたら」とアドバイスしました。するとダフリは全く姿を消して、いい音のするアプローチになりました。とかくアマチュアはセットアップをチェックせずにスウィングばかりを何とかしようとします。スウィングはセットアップとグリップの結果でしかないと考えてみてはいかがでしょうか。

 たまにアベレージゴルファーの方に「後ろから見てもいいですか」と聞かれたことがあります。どっちの方にショットを打つのか見たいというのが理由です。ゴルフはターゲットスポーツです。ライや自然条件を考え、ターゲットを決めて、それに見合ったセットアップとグリップが決まり、最後にスウィングとなります。しかし、多くのアマチュアはスウィングには気をつかうものの、ライや風などの自然条件を無視してターゲットをあいまいにすることが多いようです。いいゴルフプレーにはスウィング以外にも必須条件があります。

ゴルフプレーの必須条件

4 コースマネジメント、コース戦略

5 セットアップ(スタンス・アドレス(ポスチャー)・ボールの位置)とグリップ

6 スウィング

 多くのアマチュアは以上の前提条件と必須条件をあまり考えません。考えることは主にスウィングです。それではいいプレーは望めません。スウィングはゴルフの方程式ではたった1つの項目にしかすぎません。まして手や腕の使い方は方程式のごく一部にすぎません。

これらの条件をすべて理解するのはとても難しいことだというのも事実です。しかし、もし良いゴルフプレーを望むなら、これらの条件を少しだけでもチェックすることをお勧めします。ち

ょっとしたことを注意するだけでスウィングはスムースになり、ミスの少ないショット(ナイスショット)でいいスコアであがれることに気付くはずです。 

ゴルフの方程式の統合 リズム・テンポとルーティン

 ゴルフの方程式には最終的な条件があります。ゴルフプレーの前提条件と必須条件をクリアすれば自然にできる条件かもしれません。

 スムースなスウィングのためには真っすぐに立つことが基本です。しかし人間の体は毎日変化します。寝ている間に体は変化します。毎朝起きたときに真っすぐに立つと何か不安定な感じがします。そのためにプロは朝起きると必ずストレッチをするという選手がいます。

実際のプレーではボールのライや風・気温・湿度などはときどきによって変化し続けます。ボビー・ジョーンズは「ナイスショットは偶然の産物」と語っています。ゴルフの方程式はたとえAIであっても100点満点は取れません。それほど複雑な要素からできているからです。だから必ず何がしかのミスをおかしているのです。ジョン・ヘンリー・テイラーは「ゴルファーの最も崇高な目的は人を驚かすような素晴らしいショットではなく、ミスをひとつひとつ減らしていくことである」とアドバイスしています。

 ミスを減らすことの基本は慌てないことです。中部銀次郎の言葉を借りれば「起こったことには鋭敏に反応せず、柔らかくやり過ごす」であり「林に入れてもOBを打っても、歩くリズムは一定にする」ことです。

 人間は無意識の行動が一番安定します。無意識とは繰り返し行動することで脳が次の行動を予測できている状態です。ゴルフでいえばリズム・テンポが安定した状態です。それを可能にするのはルーティンです。ルーティンはスウィングだけの問題ではありません。中部銀次郎は試合の前に組合せが届くと、1週間前からスタート時間に合わせて起きる時間を決めていました。

これらのことを加えると、ゴルフの方程式は次のようになります。

ゴルフ=ルーティン・リズム・テンポ(体・メンタル×クラブ×マネジメント×セットアップ・グリップ×スウィング×エチケット・ルール)

 前述のSさんは最近、骨盤からの前傾姿勢をチェックしています。以前とは別人のようなアドレスになってスウィングもスムースになってきました。ナイスショットが自然に打てます。ゴルフの方程式を解くことで自然にナイスショット、ナイススコアになってくるようです。

文●柳生田幹久(書斎のゴルフWEBスタッフ)

YNGゴルフ研究会 書斎のゴルフSpirits 2022

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