偉人たちの永遠の言葉8(2022年11月21日)

Billy Capser during the US open golf tournament. (Photo by Donald Uhrbrock/Getty Images)

「ゴルフは次のショットのために考えるゲーム」

ビリー・キャスパー

 アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウス、ゲーリー・プレーヤーというビッグ3が世界のゴルフ界を席巻していたとき、燻し銀のようにその存在を顕した玄人好みの選手がいた。ビリー・キャスパーがその人だ。

 敬虔なモルモン教徒で、酒、煙草はもちろん、珈琲さえ飲まず、子供は養子にした子を合わせて11人。純粋なキリスト教徒故に、プレーも派手でなく、地道にスコアを積み上げていくタイプだった。

  1966年の全米オープンはまさにそうしたキャスパーのスタイルが、最終日のハーフを終えた時点で7打もあった首位パーマーとの差を、じわりと縮めていって初優勝を成し遂げた。

 パーマーは優勝確実と考え、全米オープンのコースレコードを書き替えに、「パーマーチャージ」で攻めに攻めた。一方、キャスパーはそんなパーマーにはかなわないと、いつものようにグリーンの真ん中を狙って安全にプレー。しかし、パターの名手、キャスパーは取ろうと思っていないバーディが手に入る。逆にパーマーはピンを目がけてバンカーに入れてボギーを叩く。こうして18番が終わったときには同スコア。翌日のプレーオフは、マイペースのキャスパーに軍配が上がったのである。

 キャスパーは言う。

「若いときは飛ばしたけど曲がった。でも、それでは勝てない。無理をせずにグリーンに乗せる。そうすれば、パーを取るのは苦労せず、バーディも奪える。そうして、他の人より1打少なければ勝てるんだよ」

 まさにキャスパーの面目躍如である。そしてこうも言った。

「ゴルフでは常に先のことを考える。次のショットのためにどうするかを考えるゲームなんだ」

BILLY CASPER

1931年6月24日、カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。1954年プロ入り。ツアー51勝はタイガー・ウッズが出現するまで歴代6位。バードントロフィー5回獲得。メジャー3勝。’59年と’66年に全米オープンに優勝し、’70年にはマスターズでジーン・リトラーをプレーオフで破って優勝している

PAGE TOP