体が動けばいいゴルフができる その5
良い姿勢を意識し、つくる
ゴルフは動ける体がすべてと言っても過言ではないかもしれません。柔軟性があって体力、すなわち持続力と筋力があれば、クラブセッティングが多少ずれていてもナイスショットが打てます。実際体調は日々刻々と変化しますが、クラブのスペックは変わりません。そのためにクラブのスペックがいつも身体能力にあっているとは言えないのが現実です。同じクラブでも、夏は重く感じ、冬は軽く感じることになります。
ゴルフで動ける体とは、柔軟性と筋力があって、良い姿勢であることが条件です。柔軟性と筋力をアップしても姿勢が悪ければ良いスウィングはできません。いい姿勢は、できるものではなく、つくるものです。つくるということは常に意識しなければできません。これは柔軟性や筋力アップ以上に重要なものかもしれません。フォームが基礎となるスポーツや習いごとでは同じことが言えるのではないでしょうか。ダンス、日本舞踊、剣道、空手、体操や、茶道、華道、書道でも、姿勢は最重要な基礎としてはじめに徹底して教え込まれます。
倉本昌弘は、スウィングの初めに起立の姿勢をとることがスタートだと語っています。多くのゴルファーはもっと姿勢を大事にする必要があるのではないでしょうか。
無理なく動ける体と良い姿勢をつくる
無理なく動ける体と良い姿勢をつくるのはゴルファーの目的と意識に応じたものがあります。エンジョイゴルファーと競技ゴルファーでは求めるレベルも違ってきます。いずれにしてもレベルに応じて無理なく動ける体と良い姿勢をつくることです。
これを3段階くらいのレベルで考えてみてはいかがでしょうか。
〇普通に体が動くレベル(遊びのゴルフ、アベレージゴルファー)
〇シングルゴルファーを目指すレベル
〇競技ゴルファーレベル
初心者から普通に体が動くアベレージゴルファーのレベルでは、まずは怪我をしないことが大
事です。飛ばしたい、良いスコアを出したいという要望はあっても、具体的な行動がない段階で
は日常生活のなかで無理なくできる姿勢つくりが必要です。無理すると、いつもどおり3日坊主、3時間坊主で終わってしまい、何にもなりません。
〇朝起きたら背伸びする、夜寝るとき布団の上で伸びをする
〇気が付いたときに、軽いストレッチをする
〇歩くこと、階段を使うことを意識する
シングルゴルファーを目指すレベルなら練習も定期的に行い、クラブにもかなり意識を持つようなレベルではないでしょうか。それがまだ十分ではないためにシングルまで今一歩という感じでしょうか。この段階で大事なのは、基礎的なこと、基本的なことを意識して、目先のテクニックや情報に振り回されないことかもしれません。
〇朝晩ストレッチをする
〇良い姿勢を作る意識を持って、日常生活のなかで実行する
〇時間を作ってトレーニングする。時間をかけて大股で歩く。階段を上る
競技で良い成績をだそうとする段階では、無意識で動ける体と良い姿勢つくりができるようになる段階です。あれもこれも意識するようでは、トップレベルにはなれません。初心者はあれもこれも意識しなければできません。トップレベルは無意識であれもこれもできるレベルではないでしょうか。
〇日常的に良い姿勢を作り、習慣的にストレッチを行う。大股で歩き、可能な限り階段を上る。可能ならジョギングやランニングを行う
〇定期的に体をケアし、ストレッチとトレーニングを行う。可能ならジムやパーソナルトレー
ナーから指導を受ける
動ける体と良い姿勢はセットで意識する必要があります。スウィングは股関節と胸椎(背骨)の回旋で行います。ところが、体の中で硬くなりやすい場所と言えば、背骨と股関節です。
運動不足の時だけでなく、動かしすぎた時にも効果のある、背骨と股関節を同時にほぐせる時短ストレッチをご紹介します。
背骨と股関節はなぜ硬くなる?
背骨と股関節が硬くなる理由は以下のように考えられています。ひとつは動かさなさすぎです。 座りっぱなしや同じ姿勢が続くなど、背骨や股関節を動かさない時間が続くと、筋肉の柔軟性が落ちたり、関節を包む膜が硬くなり、動きが悪くなると言われています。逆に、動かしすぎ 運動などで、体を動かしすぎたり緊張状態が続くと、筋肉が硬くなり、背骨や股関節もガチガチになることがあります。
背骨と股関節は繋がっている!
背骨と股関節は、骨盤を介して骨の連鎖で繋がっています。 骨盤が前に傾くとき、 背骨(腰の部分)は反り、太ももの骨は内巻きになる。骨盤が後ろに傾くとき、 背骨(腰の部分)は丸くなり、太ももの骨は外巻きになる。つまり、骨盤の動きを中心に、背骨、股関節を動かすことで、より効果的なエクササイズが可能になるのです。

背中と股関節を同時にほぐすストレッチ
1. 四つ這いで両膝を股関節の幅に開く。足首は90度、親指は床につけておく。
2. お尻を後ろにスライドしながら背中を丸める。お尻の穴を床に向けるように骨盤も後ろに傾ける。
3. 手で床を押しながら四つ這いに戻り、今度は前にスライドしながら背中を反る。お尻の穴を後ろの壁に向けるように骨盤も前に傾ける。
ポイント
●伸ばした脚の親指は床につけたまま行う
●背中を丸める、反るの動きは骨盤から頭の先までを意識して行う
●丸める時、目線はおへそ。反る時、首の後ろのシワが寄らないようにする
●楽な呼吸に合わせて滑らかに動かす
スウィングは(左右の)股関節と胸椎(背骨)の回旋運動です。一般的に意識している腰と肩の回転とは少し違う感じになります。股関節と胸椎は日常生活で意識することはほとんどありません。股関節と胸椎を意識すると違う世界が見えてくるかもしれません。
(・・・次回続く) 文●柳生田幹久(書斎のゴルフWEBスタッフ)
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