中部銀次郎 飛ばしの心 其の四

中部銀次郎

コースで良いショットをするために

練習は制約を取り入れて行う

 コースに行かないときは練習場でボールを打つ。そういうゴルファーは多いでしょう。上達したい人なら、練習は毎週欠かさずにしている。そんな人もいるに違いありません。しかし、中部さんは闇雲にボールを打っても無駄さと言います。

 「よくトラック一杯分のボールを打ったら上手くなれるとか、たくさんボールを打てばナイスショットが打てるようにいうけれど、僕はそうは思わない。練習場ではいくらミスしてもどんどん打ち直しができるから、そのうち上手く打てるようになる。大体、ミスしても許されるから、リラックスして打てる。だからナイスショットが打てる確率も高くなる。そうして、上手く打てるようになったという満足感を得て帰るわけです。しかし、いざコースに出たらミスばかり。ナイスショットがまったく出ないというわけです」

 自分に当てはまるだけに、中部さんの言葉が胸に突き刺さる。

「練習は制約を加えることです。それがコースでナイスショットを打てる確率を増やす練習になります。例えば僕がやってきた練習では、ボールをひとしきり打った後、最後に10個のボールをすべて同じ所に落とす練習をします。10個すべて同じ所に落ちれば練習はおしまい。ところがそうはなかなかならない。9個まで同じ所に落とせても、10個目になると上手く打てない。本当に上手く打てなくなってしまうのです」

 これこそまさに制約を加えた練習である。最後の1球を成功させるということが制約になるのだ。

 「最後の1球と思うと、気持ちが変わってしまうんですね。それまでの9球と同じ気持ちでは打てなくなる。しかし、こうした練習をして上手く打てれば、コースでも上手く打てるようになります。気持ちを平静に保てるようになると言うわけです」

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