YNGゴルフ研究会書斎のゴルフ(2023年1月16日)

無意識のゴルフ 3

無意識のゴルフはシンプルなゴルフ

 ハーヴィー・ペニックは「あなたの素振りは世界一美しい」と語っています。生涯シード権保持者の倉本昌弘も「日々素振りを行い。素振りのスウィングを固める」と語っています。

素振りはボールを打ちません。そのためにショットを気にすることがありません。それがスムースなスウィングができる理由です。ショットに対する期待や不安がなければ、何も考えず何もしないために、体が自然に動いて(体の機能通りの動き)スムースなスウィングになります。

過去に不思議な経験をした方はいるでしょう。何も考えず何もしないのに思い通りのショットとパットができて、良いスコアがでたということがあるのではないでしょうか。体をどう動かすとか、プロのようなショットを打とうとかなど考えず、ただボールをターゲットに打つ、カップに入れることくらいを考えたのではないでしょうか。

中部銀次郎は「心が平静でいられること」を繰り返し語っています。「起こったことは柔らかくやり過ごす」「勝手に自分を縛らない」という具合に常に心に余裕を持つことをアドバイスしています。そして「ゴルフは心の問題に帰着する」と締めくくっています。

 何もせず何も考えないときはいろいろなことを気にしません。ほとんど無意識でプレーしています。一方意識し過ぎるときは心がざわついてくるのではないでしょうか。人間の行動は90%以上、無意識で行われています。ゴルフでは自然体が一番と言われます。自然体とはまさに無意識ということです。ゴルフでさまざまなことを意識してプレーすると、どこか落ち着かないプレーになってしまいます。これまでにたっぷりと経験したことです。プロや上級者はシンプルなゴルフをしています。アマチュアも良いプレーをするときは落ち着いてプレーをしているときです。

 

キング・オブ・プロと呼ばれたウォルター・ヘーゲンはこんな言葉を残しています。

「姿勢、スタンス、腕の位置、グリップ。さらには、これから行なう回転運動の正しい軌跡に

ついての予備知識など、最低限の武装が必要とされる。ゴルフの基本など、頭のいい上級者から教えられたならば3日間の勉強で卒業できる程度のものだ。あとは根気よく反復するだけ」とゴルフのシンプルさを語っています。

恐らくこの上級者とは同時代のボビー・ジョーンズのことかもしれません。ボビー・ジョーンズの教え「アンクル パー(ゴルフはコースを相手にパーをとることだけ)」は今日でもゴルフプレーの本質として語り継がれています。

 ゴルフをプレーするときに何を意識しているでしょうか。グリップ、セットアップにはじまってスウィングの様々なことやショットの期待と不安などいろいろあります。人間は一度にいろいろなことを意識するとうまく物事をこなすことはできません。意識することが多ければ多いほど、体は動かなくなります。意識しないゴルフ、シンプルなゴルフで良いゴルフができるのです。

(・・・次回に続く)

文●柳生田幹久(書斎のゴルフWEBスタッフ)

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