YNGゴルフ研究会書斎のゴルフ(2023年3月20日)

無意識のゴルフ 12

無意識のゴルフの前提条件 クラブ3

無意識で振れるクラブ

 クラブになんの不安もなく、安心して振れるクラブならゴルフが楽しくなります。ところが逆に、打ってみなければボールにあたるかどうか、どこへ飛んでいくかわからないというクラブでは良いゴルフはできません。ゴルファーには安心して打てる得意なクラブとキャディ―バッグのお飾りになっている苦手なクラブがあります。良いゴルフをするためにはすべてのクラブが得意、少なくとも不安がなく打てるクラブが必要です。

自分の能力とスウィングの特徴にあったクラブであれば、不安のないスウィングが可能になります。料理をつくるのに切れない包丁でおいしい料理を作ることはできません。出刃包丁で刺身は切れず、カボチャを切るのにフルーツナイフではじょうずに切れないことと同じです。ゴルフもそれと同じです。ところがアマチュアはどう見ても能力にあわない、スウィングの特徴にあわないクラブを使っている人がたくさんいます。多くのゴルファーは適正ではないクラブを使ってナイスショットを打つために一生懸命に練習しているのが現実です。

中部銀次郎が言う通り「クラブに起因するミスが、驚くほど多い」のです。そしてそのクラブでいくら練習しても宮城裕治(孤高のクラブ職人)が言う通り「練習したってスウィングは変わらない」ということになってしまうのです。

 ゴルファーにはそれぞれ体の能力とスウィングの特徴があり、クラブにもそれぞれ能力と特性があります。人間の能力と特徴、クラブの能力と特性がマッチすれば、簡単にナイスショットが打てるようになります。試打会などでいろいろなクラブを試打すると、ナイスショットが打てる振りやすいクラブとミスばかりで振りにくいクラブがあることがわかります。ナイスショットが打てるクラブがあなたにとっての適正なクラブというわけです。

 フォーティーン創設者竹林隆光は「自分にぴったりのクラブはありません。何を基準にクラブ

を選べばいいのか。答えはとても簡単で、自分が使いこなせるクラブです。これは絶対的な条件と言っていいでしょう」とアドバイスしています。

 「自分にぴったりのクラブがない」というのは、クラブを選んだときにはぴったりであっても、時間が経つとぴったりではなくなってしまうという意味です。クラブを選んだときと体調や季節が変わることや上達したり体力が低下したりすることで、クラブを選んだときとは条件が変わるためにもうぴったりではなくなってしまうということです。

自分が使いこなせるクラブ

竹林隆光がアドバイスする自分が使いこなせるクラブのスペックの基準

パター:インパクトでロフトが0度になるパター

「インパクトでロフト0度ならパターのライ角に関係なく、フェイスが目標に向く」と竹林隆光はアドバイスしています。ちなみにパッティングの大原則は、インパクトでフェイスが狙ったラインに直角になることです。

 こうした基準から自分のクラブはどうなのかを一度チェックしてみると、自分のクラブが基準にあっていないためによくでるミスが見えてきます。

 クラブはヘッド、シャフト、グリップでできています。それぞれのスペックをチェックすると使いこなせるクラブがわかります。使いこなせるクラブとは無理なく使いこなせるクラブ、振りやすいクラブ、気持ちよく振れるクラブという言い方もできるでしょう。いろいろなクラブを打ち比べてみると、とても打ちやすいクラブと打ちづらいクラブがはっきりとわかります。打ちやすいクラブのスペックをチェックすると使いこなせる、適正なクラブがわかったきます。

(・・・次回に続く)

文●柳生田幹久(書斎のゴルフWEBスタッフ)

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