YNGゴルフ研究会書斎のゴルフ(2023年10月9日)

無意識のゴルフ 41

無意識のゴルフのスタート

セットアップとグリップ10 アドレス(ポスチャー)2

正しい前傾姿勢 骨盤の前傾と歪みのない背骨

スウィングは左右の股関節と胸椎の回旋運動です。股関節の回旋は左右の大腿骨と骨盤の回旋です。前傾姿勢をとり効率よく回旋させるためには、股関節から骨盤を正しく前傾することです。同時に胸椎を効率よく回旋させるためには、背骨が歪んでいないことです。

 しかし、人間の体は歪んでいます。スウィングでもっとも重要な骨盤と脊椎が歪んでいるのです。

だからこそ正しく立つことは、正しいアドレスをつくる前提として、普段の生活から意識して身につける必要があります。

 中部銀次郎は「ゴルフはアドレスにはじまりアドレスに終わる」「アドレスは前傾姿勢の安定から」と語っています。

中部銀次郎はアドレスについて、正しく立つこと、スタンスの荷重、体の向きなどいろいろなアドバイスをしています。なかでも前傾姿勢については特に注意していたといいます。ラウンド前の練習は2番アイアンだけ、パターのソールは地面にぴたりとつけていました。

 その理由は、2番アイアンがすべてのクラブの中間の長さであったので、アドレスの前傾角度を2番アイアンで確認していたといいます。また、パターのソールを地面にぴたりとつけるのも、それによってアドレスの前傾角度をチェックしていたといいます。つまり中部銀次郎は、調子が悪くなるとアドレスの前傾角度が深くなる癖があったためです。そのためにクラブで一番大切なことはライ角をあわせることだとアドバイスしています。

 疲れたときや体調が不良なときは、誰でも背中が丸まってしまうものです。ましてやゴルフでショットに不安があるときや気象条件の悪いときなどは目(頭)がボールに近づいて前傾姿勢が深くなることがあります。そうなると骨盤は後傾になり、背中が丸まったアドレスになります。

 自分の前傾姿勢は、わかりにくいものです。鏡でチェックしたり、他の人からチェックしてもらうことが必要です。最近ではスマホのアプリでアドレスからスウィングの動画を見ることができます。スウィングのチェックの前に、まずはアドレスの前傾姿勢をチェックしてはいかがでしょうか。アドレスは飛球線後方と背中からの画像でアドレスのポイントがチェックできます。

(・・・次回に続く)

文●柳生田幹久(書斎のゴルフWEBスタッフ)

YNGゴルフ研究会 書斎のゴルフSpirits 2023

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