YNGゴルフ研究会書斎のゴルフ(2023年11月6日)

無意識のゴルフ 45

無意識のゴルフのスタート

セットアップとグリップ14 ボールの位置1

ボールの位置はスウィングの最下点が基準

 スタンス・アドレス(ポスチャー)が決まれば、ボールの位置は自然に決まります。スウィングは頭が中心で左腕とクラブが半径の円運動です。円の中心と半径が決まれば円周は自然に決まります。そのためにボールの位置も自然に決まります。

タイガー・ウッズのFW 左腕とクラブが半径  ボールの位置の基本

  頭が円の中心 左の赤線が腕の位置    

                           右の赤線が頭の位置

                        FWのボールの位置がほぼ最下点

 「ボールの位置は適当でいい」と倉本昌弘は語っています。コースでは、ボールの

位置はライや打ちたいショットによって常に変わります。

 ボールが高く上がらないアマチュアはおおぜいいます。そのために右手でしゃくりあげる打ち方をすることが多いようです。これはかなりの上級者であってもおきるミスです。これまでも「球が高く上がらないのですが」と聞かれると、ボールの位置とアドレス(ポスチャー)を必ずチェックします。ボールの位置とアドレスを修正すると、見事に高い球が打てて飛距離も同時に伸びることがほとんどです。

 球が上がらない人は

 〇ボールの位置が適正ではない(左過ぎることがおおい)

 〇スタンスが左足荷重になっている=背骨が左に傾いている(ドライバーで右に荷

重されていない)=頭の位置がボールの真上近くにある(アドレスからステイ・

ビハンド・ザ・ボールになっていない)

 〇スウィングで頭と上体が左に流れる、という状態になっています。

 ボールの位置はスタンス・アドレスと密接に連動します。スタンス・アドレスを正しくセットすれば、ボールの位置は自然に決まります。しかもスウィングでヘッドを直接ボールにあてようとせず、スウィングの軌道でボールがあたる(自然な丸いスウィング、シャローなスウィング)のなら、ボール半個分くらいのずれでもほとんどナイスショットになります。 

ボールの位置は、ドライバーなら左脚かかと線上、アイアンはスタンス中央と決め

ている人がおおぜいいます。練習場ではそれでナイスショットになるかもしれません

が、コースは凸凹でライの状態も状態がいつも同じではありません。

 コースでボールの位置を確認するためには、素振りでスウィングの最下点を確認す

ることです。ライの状況と最下点がわかれば、ボールの位置は自然に決めることができます。

 体とボールの距離は、体とグリップの間がグリップ1個とか2個分とかと言われます。これは前傾姿勢の違いによるものです。そのために股関節からの前傾角度とクラブのライ角を事前にチェックしておくことが大事になります。状況が悪いときや体調が悪いときは、どうしてもボールに近く立って前傾角度が深くなるゴルファーが多くなります。体とボールの距離が近すぎるときはダフリ、遠すぎるときはトップのミスが多くなります。体とボール位置の距離も素振りでスウィングの最下点がわかれば自然に決まります。

 中部銀次郎は「ボールの位置の間違いは、ほとんど例外なく左へ寄りすぎている。そのため、アドレスですでに右肩が前に出ていていきやすい。その分スイングで左肩が十分回りにくいし、ダウンスイングに入るとボールにクラブフェイスを合わせるために体全体が左へ流れる結果になる。頭が動き、軸がぶれては。いいショットは望めないのも、当然である」と語っています。

 練習場で球が上がらない人がいました。球が上がらない以外は力強い球で飛距離もそこそこです。その人の球の位置を観ると、左足の外側線上です。アドレスはドライバーでも左脚荷重で背骨がやや左に傾き、頭がボールの真上あたりです。よくあるアドレスとボールの位置のミスです。それではボールをつぶすスウィングになりボールは適正な高さに上がりません。

 

球を上げようとしてボールを左に置くと、ますます背骨が左に傾き、頭もボールの真上あたりになるという負の連鎖になってしまいます。

 これまでも何人もの方にアドレスの右脚荷重とボールを右に寄せることをアドバイスしました。あるシングルプレーヤーはドライバーの球の高さが15m程度(練習場のネットで観測)だったものが25m程度と高い球になり、弾道も飛距離も申し分のないものになっています。

 ボールの位置はスウィングの最下点、つまり左脇の下あたりを基準にドライバーは最下点の左、地面にあるボールは最下点より右になります。ボールの位置はスタンス幅で決まります。体とボールの距離は、素振りをして最下点を基準に決めることになります。そのために正しい前傾姿勢の角度とクラブの長さとライ角を事前にチェックしておくことが大事です。

(・・・次回に続く)

文●柳生田幹久(書斎のゴルフWEBスタッフ)

YNGゴルフ研究会 書斎のゴルフSpirits 2023

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