中部銀次郎 寄せとパットの心 其の一

技術の細部にこだわると

上達を阻むことになる

中部銀次郎パターシーン

 グリーン周りまで上手く運ぶことができた。ナイスショットだったけど、惜しくもグリーンをこぼした。こうした場合、誰もがピンに寄せたいと思うことだろう。

 ところが、そう思った途端にざっくりやトップが出てダボ。そこまでひどいミスをしないにしても、ピンには寄らずにボギーなんてことは多いだろう。

 そこで、アプローチの練習をしようと決心するわけだが、練習してもなかなか上手く打てるようにならない。どう打ったら上手くいくのかと悩むことになる。中部さんが言う。

「悩んじゃいけないんですね。それは悩むと技術の細部にこだわり出すからです。よくあるのが、アプローチでは膝はどれくらい動かしてもいいものか。手首はどれほど使っていいのか。バックスイングはどこまで上げたらいいか、云々。真面目な人ほど人ほど、ごちゃごちゃ考え出します。でも、そんな細部のことは考えないに限ります」

 そう、中部さんに言われても、上手く寄せられればパーが取れるのだから、当然考えてしまうことになる。

「自然に任せればいいわけです。肩までバックスイングすれば、膝はそれなりに動くし、手首も使う。腰まで上げるのなら、膝も手首も少しは動かすでしょう。それよりも遙かに小さければ、パットのように膝も手首もあまり動かさないでしょう。だから、考えないし、悩まない。グリーンのどこに落とすかを決めて、そこに落ちるように自然に体を動かせばいいわけです」

 細かく言えば、次のようになる。

「ボールの後ろに立って、どんな球で寄せたいかをイメージする。イメージが湧かなければ、ボールを放ってみればいい。手前からころころ転がすか、少し上げて転がすか。誰もが自分のやりやすい方法でやるはずです。それがわかったら、その球になるクラブを選んで、自然に打てばいい。こうしたことを続けていけば、そのうちピンに寄るようになります。悩んだり考えたりする必要はありません」

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