中部銀次郎 寄せとパットの心 其の四

難しいことはしない。

なるだけやさしいアプローチを行う

 アマチュアのアプローチを見ていて、中部さんは思うことがある。

「難しいことをやりたがる人って多いですよね。どんなところからでもサンドウェッジを持って、フェースを開いたり閉じたりして、ふわりと上げたり、スピンをかけて止めようとしたりする。しかしその結果はと言えば、ザックリやトップといったミスを犯してしまう」

 せっかく2打でグリーン周りまで運べたのに、パーはおろか、ボギーさえ取れず、ダボやトリを叩いてしまう。こうなると、90はおろか、100切りさえできないことにもなりかねない。

「とてももったいないですよね。というのも、もっと簡単にゴルフをすればいいと思うからです。何でもサンドウェッジではなく、まずは一番簡単なパターで寄せられるから考えて、5番とか7番とか、9番アイアンなど、アイアンで寄せられればそれを使う。そうすればザックリやトップといったひどいミスはなくなり、最低でもグリーンには乗せられる。ボギーであがれます」

 今ならば、ユーティリティなどを使えば寄り簡単に寄せられるだろう。中部さんは言う。

「打ち方を変えずにクラブを替えてやるわけです。それもなるべく簡単なクラブを使っていくわけですから、ミスが本当に少なくなります。構えを変えたり、フェースを開いたり閉じたりする必要もない。いつもの構えで、スクエアフェースでぽんと打ってやればいいだけ。誰が何をどうしようかなんて関係ない。自分は自分と割り切って、簡単に寄せてパーを取ってしまえばいい。かっこ悪くたっていいわけです」

 グリーンの外からごろごろ転がすのには抵抗がある人もいるだろう。そんな人はプロにはいないからだ。

「アマチュアはプロではありません。プロの真似なんかすることはないし、しようたってできない。大体において、スコアは格好悪いことで成り立っているんです。格好いいゴルフをして、それが上手くいったとしても良いスコアになるとは限らない。ゴルフは格好悪くていいんです」

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