その日の流れを決めかねない、
最初のショートパットを全力で沈める
パットの練習は1mをしっかりと行うに限る。ミドルパットよりもショートパットを練習する。1mを確実に沈められる自信が付けば、パットで悩むことはなくなる。
それが中部さんの考えだ。そしてそのことは、実際のラウンドで本当に大きな効果を生み出すという。
「スタートホールでよく出くわすのが1mくらいのショートパットです。私の場合、このパットを沈めればパーというケースが多い。入ればほっとしますが、外れれば嫌な感じが残る。だから打つ前から緊張します。心臓が高鳴るときもあります」
我々の場合はボギーパットで1mが残ることが多い。入ればナイスボギースタート。外れたら、早くも80台は無理かなと思ってしまう大事なパットだ。
中部さんは言う。
「スタートホールの1mのパットを無事に沈められれば、その日のゴルフはスムーズに運べます。リズムに乗っていける。ところがそれを外せば、その後のプレーがぎくしゃくしてしまう。そういう日は、なぜか1mのパットを数多くすることになり、それをたびたび外すなんてことになる。終わってみれば思っていたスコアとは大違い。悪いスコアになるわけです」
確かにそういうことは多い。
「1mのパットというのは入って当たり前の気がするだけに厄介なんですね。しかし、経験上、外すこともあるから、緊張してしまう。その結果、本当に外してしまうわけです。だからこそ、1mのパットをしっかりと練習しておくことが大事なんです。1mのパットを10発のうち10発ともしっかりと沈められるようにしておく。そうして1mのパットに並々ならぬ自信を持つことです。そうすれば緊張しなくて済む。その日のラウンドを良い流れにしていくことができるわけです」
カップの周りにボールをぐるりと10個置き、それを沈める練習をしているプロもいる。自信を付けるためにはその練習法がいいかもしれない。